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東大生が考察!若者が選挙に行く意味とは?

東大生が考察!若者が選挙に行く意味とは?

いよいよ今日は、衆議院選挙の投開票日です。

 

先日、10月14日に衆議院が解散され、第49回衆議院選挙は「19日公示、31日の投開票」の日程で実施されることになりました。

 

総定数465議席に1051人が立候補しており、31日の投開票日に向けて与野党の熱戦が繰り広げられています。特に注目すべき争点は、新型コロナウィルスのパンデミックや経済への対策ではないでしょうか。

 

今回の衆議院選挙は、18歳選挙が始まってから2回目の選挙になります。

 

2017年の1回目の衆議院選挙では、10代(18歳、19歳)の投票率は約4割と、けっして高いとは言えませんでした。現在、31日の投開票日に向けて、若者の投票率を向上するために様々な取り組みが行われています。

 

この記事では「国や社会の問題を他人事ではなく自分事として捉え、自ら考え判断し、行動していく主権者を育成する」ことを目的とした「主権者教育」に注目して、若者が選挙に行く意味を考えたいと思います。

 

主権者教育って何?

「主権者教育」という言葉を初めて耳にした方も多いと思います。

 

冒頭でも書いた通り、主権者教育は「国や社会の問題を他人事ではなく自分事として捉え、自ら考え判断し、行動していく主権者を育成する」ことを目的とした教育のことです。

 

2015年に18歳選挙権が実現したことによって、特に学校教育現場における主権者教育に注目が集まりました。文部科学省の「主権者教育の推進プロジェクト」では、主権者教育推進に関してこのように説明しています。

 

⚪︎単に政治の仕組みについて必要な知識の習得のみならず、主権者として社会の中で自立し、他者と連携・協働しながら、社会を生き抜く力や地域の課題解決を社会の構成員の一員として主体的に担う力を育む主権者教育を推進

⚪︎主権者教育の推進に当たっては、子供たちの発達段階に応じ、学校、家庭、地域が互いに連携・協働し、社会全体で多様な取組が実施できるよう各種推進方策を実施

 

文部科学省は主権者教育を「単に政治に関する知識を獲得するものではなく、主権者として主体性を持って社会に参画していく資質や能力を育む教育」と考えていることが分かりますね。

 

また、主権者教育は学校だけでなく地域や家庭など様々コミュニティで実施していく方針が示されています。

 

「主権者教育」と聞くと「若者を選挙に行かせて投票率をあげるための教育」と思いがちですが、実はそうではないんです。

 

複雑な政治・社会課題について、人々が価値観の違いを乗り越えて合意し、より良い社会をつくるためには、一人一人が「自分が社会をつくる主体である」という主権者意識を持たなければなりません。

 

そのために必要な知識を獲得したり、自分自身で判断したり、他者と合意形成をしたりする力を身につけること。

 

私は、これこそが主権者教育だと考えています。

 

生徒会活動も主権者教育!?

 

学校での主権者教育は、社会科の授業や「総合的な学習の時間」で実施されることが多いです。授業で選挙の仕組みを学習したり、各政党の政策を比較したり、あるいは模擬投票をしたりした経験がある方もいるかもしれません。

 

しかし、今回は「生徒会活動」に着目したいと思います。みなさんは生徒会活動にどんなイメージを持っていますか?「真面目」「優等生」「地味」‥こんな感じでしょうか。

 

「生徒会活動なんて自分には関係ないなぁ」と思った方、いますよね?

 

でも、実は生徒会には生徒全員が所属しています。生徒会活動は、全ての生徒が取り組むものなんです。

 

生徒会選挙を思い出してみてください。立候補した生徒の公約を見て、どの人に役員になってほしいか、どんな公約を実現してほしいかを考えて投票した経験があると思います。

 

これは、「学校」という小さな社会の中で、生徒一人一人が主権者として意思決定過程に参加していることに他なりません。

 

なんで選挙に行く必要があるんだろう?

 

先ほど、生徒会活動も主権者教育の一部であり、生徒会活動を通して学校という小さな社会の意思決定過程に参加しているという話をしました。

 

しかし、生徒会活動はほとんどの学校にあるのにも関わらず、役員の生徒しか活動していないのが現実です。

 

例えば、みなさんは学校生活の中で「部活の予算を増やして欲しい」「ダサい制服じゃなくてもっと可愛い制服が着たい」と思った時にどうしますか。こうした方が良い学校になるのにと思いつつも、「どうせ自分には変えられない」「面倒くさい」と感じてしまいませんか?

 

ですが、一人一人が「自分は学校を変える(つくる)主体である」という意識を持って、学校の課題を発見し、解決に向けて自分自身で一歩を踏み出したらどうでしょうか。

 

選挙でただ投票をして終わりではなく、どの候補者が相応しいのかを検討したり、自分がどのように学校(社会)に関わっていけば良いのかを考えたり、異なる意見と衝突した時にどうやって乗り越えるのかを学んだりすることで、一人一人の力で学校をより良くすることができます。

 

今まで生徒会の話をしてきましたが、実際の選挙でも同じではないでしょうか。

 

選挙に行くこと、投票すること自体は非常に大切ですが、それ以上に、選挙に行くことを通してみなさん一人一人が「自分は社会を変える(つくる)主体である」という意識を持つ事が重要です。

 

社会の様々な問題を、他人事ではなく自分事として捉えられるようになることで、もっと社会が良くなるのではないかと思います。

 

では、今回の衆議院選挙の仕組みは?

 

国会は衆議院と参議院と2つの院で構成されていて、衆議院議員は465人、参議院議員は245人です。今回は衆議院選挙なので、465人を新しく選び直します。衆院選では、小選挙区選挙と比例代表選挙の2つに投票します。小選挙区選挙からは289人、比例代表選挙からは176人が選ばれます。

 

小選挙区選挙は、289の選挙区ごとに行われます。有権者は候補者の名前を1つ書いて投票し、各選挙区で一番票を獲得した候補者1人だけ当選するという仕組みです。

 

一方、比例代表選挙は、全国を11個のブロックに分けて行われます。有権者は政党名を1つ書いて投票し、ブロックごとの得票に応じて政党に議席が配分され、政党が提出した名簿の上位から当選するという仕組みです。

 

実は衆院選では、小選挙区と比例代表の両方に立候補する重複立候補が可能です。なので、小選挙区で落選してしまっても、比例代表区で当選する場合があります。

 

基本的な仕組みを念頭に置きつつ、生徒会選挙にも政治にも、ぜひ主体的に参加してみてください!

河内誠人のプロフィール画像

河内誠人

カルペディエムLIFE編集長。法学部で勉強中。数年ぶりに紙のカードゲーム(デュエルマスターズ)復帰しました。